4極管使用の高1ラジオを製作しました。
このラジオはナス管の4極管を使用しました。4極管の話をすれば、真空管の生い立ちから話さなければなりませんが、このページ内ではおさまりそうもありませんのでとても簡単に云えば、4極管は3極管から5極管への発達の途中に生まれた球であり、作られたものも数が少なくあまりラジオにも使われていません。
手持ちにある4極管は、22/222,24/224,32/232,35/235,36/236,64その他出力管には48があり、46,49,52などはG2をPかG1につなぐもので実質は3極管です。空間電荷4極管も実質は3極管になります。手持ちの球の中からリモートカットオフ の35を高周波増幅、検波を24のラジオを計画しました。 |
セット後部から
FC型のSP使用なら24の後ろに47ですが、昔のマグネチックSP型の26-12A、整流にはナス/STとして282/82と2Z2を使うことにしました。 球はナスは235-224-226-112A-282、ST14なら 35-24-26-12A(USA)-82、小型のST12の場合は24B-24B-26B-12A(日本製)-2Z2 になります。国産球には235のST型にUY35Bがありますが、この球はまだ見たことがありません。 |
セット上面から
【主な部品】
○コイル:トリオ製 ○バリコン:430PF高1用 ○シャーシ:パネル付きのちょうど手頃な品を戴いたので使用 ○トランス:水銀管の82を使う場合はフィラメントの予熱が必要なので ヒーター用とB電圧用に分けて作りました。 1.5V:1A,2.5V:3A,2.5V:3.5A,5V:0.25A容量約20Wと200V:20mADC 容量 約10Wのトランスをヒータートランスの2次側コイルだけを巻き替え て作りました。 ○回路:感度調整用には35のカソード電圧を変える方式が良いのですが、 大型の可変抵抗器が無く、小型のものをアンテナコイルに入れました。 この方法は、コイルをシールドしないと、コイルが直接電波を拾うので、音量を小さく出来ない場合があります。電源スイッチはOFF,ヒーターON,BとヒーターONの3段です。 コイルは、既製品を使いました。これで調整はコイルを自作するより大変容易になり、調整時にコイルの巻き数の加減を調整する大変な手間が省けました。今回の調整は、1点でバリコンのトリマーの調整をするだけで完成です。スーパーよりはるかに楽でした。 |
回 路 図
セット裏面
<2006.03.24>