◇球の50MHzランシーバー2台◇

昔作ったトランシーバーが見つかりましたので改めて調べてみました。


その1 1960年頃の作品と思います。

何度も改造しているので、余分な穴がいくつかあります。



球構成は以下のとおり
RX部:RF-6AG5,MIX/OSC(43MHz-45MHz)-12AT7
   CONV-12BE6,IF-19MR10,DET-6AL5,AF-12SX7

TX部:VFO-12SG7Y(8.3MHz台),X3,X2-12BH7A
PA-19RP11,MIC(XTAL)TR-12SX7-12A6PP


内部写真

◇上  側◇

◇裏  面◇

当時はこのリグでお空に出ておりました。


 最初は受信部にクリコンを使いましたが、全くシールド無しなのでスプリアスが多くて実用にならず、第一局発を可変にしました。
 この頃は、同軸ケーブルが高価で、アンテナはもっぱら300Ωのフォールデットダイポールアンテナを使っていました。アンテナ端子もそれ用に合わせてあります。
 変調トランスは自作で、日本軍用機の部品が少し使ってあります。中央の大きなケースの中身はそのVFO用のコイルです。そして「地2号RX」を復元するときに、どこを探しても見つからなかったツマミがVFO用に使ってありました。長年探していましたが、やっと見つけました。


受信部近辺のアップ

長いこと倉庫に寝ていたのでSPも錆びてしまいました。


 この無線機は、トランスレスで半波倍電圧整流としてあります。ヒーターは0.3Aの直列です。12BE6,12SG7と12A6を2本、それに19RP11と19MR10はそれそれ並列につないであります。
 当時はこれでも十分QSO出来ましたが、今となっては解体処分しか考えられません。「地2号RX」もつまみを待っていることでしょうし・・・。


その2

このケースが、CQ誌の広告に出ていたのを覚えておられる方は、相当のOTです。


受信機は最初の構造では働かなかったのでかなり変更してあります。


  球構成は以下のとおり

RX部:
RF-3BZ6,MIX-6RR8,OSC-12AT7(39.3MC-40.3MC),1stIF
6BA6(10.7MC)-CONV-6BE6,OSC-XYAL(11.155MC)
2ndIF(455KC)-6BD6-DET/AF-6AV6,PA-3CB6

TX部:VXO(XTAL,8450KC)-3CB6,X3-19RP11,X2-4MP12,PA-19RP11,PP
MD(ダイナミック型)AMP-5U8,PA-12GB7(ハイシング変調)


上の段がRX,下がTXのブロックになっています。


 この無線機もトランスレス、半波倍電圧整流でヒーターは0.6Aの直列です。直列の合計電圧が70Vなので直列にシリコンダイオードが入れてあります。19RP11のヒーターは3本並列としてあります。


受信部の上面と下面

水晶ソケットはMT管のソケットを利用しました。

受信部のRF-/MIX/OSC付近


 送信部の逓倍回路はバンドパス?にしてあり、コイルはケースに入れてあります。このコイルケースは地3号RXの品です。使用してあるTV球はゴミ捨て場で拾った中古球を使用しています。19RP11と19MR10も中古で当時1本20円でした。


送信部の上面と下面


 こちらは解体するには惜しいので、ヒーターは並列にして、電源を別に付けようかと思っています。ただ詰め込みすぎて、内部はチューブラコンの蝋が流れていました。


<2006.09.07>