◇コンデンサーの試験器◇

古いテスターのメータを利用してコンデンサーの試験器を製作しました。


古いケミコンやオイルコンなど・・・

 ポンコツラジオの修理には、使われているペーパーコンの絶縁測定と、ケミコンの漏れ電流の測定器が必要です。内尾さんのHPにケミコンテスターがあり、作ってみようと思っていましたが、テスター用のメーターがあり、このメーターには抵抗値の目盛があるので、この目盛を利用して絶縁測定と、ケミコンの漏れ電流測定器を作りました。


古い日置のテスターのメーターを再利用

レトロなメーターもまだまだ使えます。


 メーターは日置の1951年製で感度は約470μAです。長く使わなかったケミコンは、電圧を加えると最初は可成り電流が流れますが、良品はしばらくすると漏れ電流が減り、使える様になります。規格では容量に応じた漏れ電流があるようですが、漏れ電流が1mA以下なら合格にしています。加える電圧は約300V、電流計が10mAで30KΩの抵抗が直列なので、もしケミコンがパンクしてもメーターが壊れることはありません。


今回製作したコンデンサー試験器

 コンデンサーの絶縁測定には、ある程度の高圧を加えないと正しい値が出ません。使用したメーターの抵抗値目盛は中心が1.7なので、18MΩの抵抗を直列に入れ260Vを加えたときフルスケールになるように、TRを使ってメーターの感度を合わせました。
 この場合メーター指示の中心が18MΩになります。手持ちの抵抗を使い、指示を見ましたが、20MΩまでは大体合います。TRで増幅すると、メーターの指示が高い抵抗値では不正確になりますが、概略値が判ればよいので使っています。増幅管のG1に使うコンデンサーは、絶縁抵抗がこのメーターで無限大 、少しでも針が動けば不合格で、他の用途に使います。
 低周波増幅用球のSGバイパス用には約200MΩ以上、中間周波増幅管のSGバイパス用は100MΩ以上、10MΩ以上はカソードバイパス用に使い、それ以下の品は捨てています。比較的新しい未使用のオイルペーパーコンに絶縁が悪いものがあるので注意が必要です。


回 路 図


内部の様子

<2006.03.24>