いろいろな球を使ったアンプ
ここでは、私が今までに製作してきたアンプをいくつか展示しています。球構成等はいろいろですが、良い音を聞くためというより、変わった球を働かせるためのアンプとして制作してみました。モノラル4点、ステレオ6点です。 |
(1)FM2A05A-UZ47D-KX-80(モノラル)
UZ47DのフィラメントはDC点火です。この球は、バイアス電圧、RLをいろいろと替えてみましたが、歪み率が多くてがっかりしました。 47Dの動作:B+260V,RK=250Ω/19.3V RL5KΩ 出力:1W(1KHz)/歪み:3.2% OPTはテストの時にはタンゴのH-5Sを使いましたが、バンド型に取り替えました。 |
(2)6SQ7GT-6P5G-6G6PP-6W5G(モノラル)
6G6Gは6ZP1と規格がよく似た球です。OPT:LEX (巴電機)RO-223 6G6の動作:B+190V,RK=300Ω/10V,RL20KΩ 出力:2.5W(1KHz)/歪み:8.6% |
(3)7AN7-12BH7A(パラ)-316APP-5RK16(モノラル)
INPT:タンゴNC-10/OPT:LUXCQ6B8 316Aのソケットは832A用を使い、中心のピンには832AのP用のキャツプを使います。PTは120mmのオシロ用です。フィラメント用のトランスは自作です。 316Aの動作:B+460V,RK=1K/38V,RL16KΩ 出力:6W(1KHz)/歪み:10% |
(4)6AV11-6BX7-2C34PP,-6BY5GA B級(モノラル)
2C34(双3極管)はB級動作でもバイアス電圧が必要です。それにB級の入力トランスが無いので、6BX7のカソードフロアーを使いました。 OPT:松下ETA-68E200,10W/10K 2C34の動作:B+300V,G1=-12V,RL10KΩ 出力:7W(1KHz)/歪み:12% |
(5)6SC7-1642/2C21PP-5GK3(ステレオ)
OPTは、HAMMONDの小型、バンド取り付け型です。 2C21(双3極管)の動作:B+260V,RK =1KΩ/16.6V,RL16KΩ 出力:1W(1KHz)/歪み:6.4% |
(6)6C8G-37-12APP-6Z5(ステレオ)
71APPは、フィラメントをAC点火で使えましたが、寄せ集めの中古12Aは、ハムバランサーを使ってもハムを消せないのでDC点火です。 OPTはUSAのジャンク品 12Aの動作:B+184V,RK=1KΩ/14.9V,RL16KΩ 出力:0.9W(1KHz)/歪み:9.2% |
(7)6SL7WGT-26E6WG(T)PP(ステレオ)
球のベースを茶で揃えました。整流はシリコンのブリッジです。 OPTはUSAのジャンク品、26E6WG,4本のヒーターを直列にしてAC100Vで点火、6SL7のヒーターはトランスを使いました。 26E6は3結、動作:B+187V,RK=350Ω/22V,RL4.3KΩ 出力:最大3.6W(1KHz信号入力時) |
(8)6AV11-46PP,59,PP-1006(ステレオ)
46と59の違う球のステレオです。46はG2をPに接続した3結、59はG2とG3をPに接続した3結です。 整流管には最初82を使いましたが、電流が規格一杯なので1006に替えました。6AV11は6J5相当の3極管が3個入った球です。 OPT タンゴCR10,B+330V 46の動作:RK=800Ω/40V 出力:4W(1KHz)/歪み:9% 59の動作:RK=680Ω/35V 出力:4W(1KHz)/歪み:6% |
(9)6SH7(T)6SH7(T)12A6,PP(1626PP),5Z4(ステレオ)
全メタル管のアンプです。その後カソード抵抗(RK=1KΩ)を変えるだけで1626が使えますので今は1626を使っています。 OPT:HAMMOND1608 8KΩ/10W 12A6の動作:B+250V,RK=300Ω/15V,NFB6db RLは16KΩ 出力:最大6W(1KHz信号入力時) |
(10)584A-10EW7PP-12DW4AX2(ステレオ)
TV管使いました。OPT、タンゴU-15-5、 PTは松下のカラーテレビ用です。5814Aのヒーターは6.3Vで点火、他の球は直列にしてシリコンダイオードを入れ、PTの90Vのタップにつないであります。 整流は12DW4を2本とシリコンダイオード2本でブリッジ整流です。 10EW7の動作:B+345V,RK=600Ω/41.4V RL5KΩ 出力:10W(1KHz)/歪み:7% |
まとめ
球のアンプでシングルアンプは特に使用するOPTで歪み率が決まります。 安価なものは特性が悪いようで、100Hz/0.1Wの出力で歪みが1%以上にな ります。 |
<以上アンプ10点 2005.01.10公開>