超再生ラジオは、今まで何度か挑戦しましたが失敗ばかりでした。
今回なんとかそれらしいモノが出来ました。
今回は,、5678と5672というヒータ電圧1.25V,電流が0.05Aという5極増幅管を用いてみました。どちらも電池管です。
超再生を成功させるのには強い低周波発振と強い再生の2つの条件が必要です。発振コイルはいくつか作ってみましたが、ダストコアに巻くと巻き数が少なくても、大きなインダクタンス(約50mH必要)が得られるので強い発振をします。 同じインダクタンスのコイルでも空芯ボビンに線を沢山巻いたものは駄目で良い結果が得られませんでした。 再生を強くするにはコイルのタップを上げるのとバリコンに大きな容量のものを使います。 今まで失敗した原因というのは発振コイルが悪く強い発振が得られなかったことです。 ようやく出来上がったラジオは感度が良い、分離が悪い、音が悪いの特徴を備えているので、超再生として働いていると思います。 「この特徴の一つにAVC作用がある。」と書いてある記事があります。これは完成した超再生ラジオの音量を上げようと、大きなアンテナをつないでも音量は変わらない現象のようです。 |
回 路 図
正 面
パネルには透明アクリルの蓋を再利用しました。
アクリルは穴あけの際、力の入れ具合でパリッと簡単に割れてしまいます。力の加減に注意が必要です。今回は残念なことに割れてしまいました。 |
発振コイルはダストコアのEI型(コイルを巻く断面5.5mmx5.5mmという小型です)に0.1mmのエナメル線を1次と2次それぞれに300回巻いてあります。インダクタンスは約50mHです。
再生のタップは普通の再生式よりも遙かに多く、このラジオの低周波発振を止めると再生バリコンを抜いた状態でも再生が掛かっています。 再生バリコンには単連の360PFを使っていますが、超再生の状態では低い周波数では容量最大でも再生が掛からず高い周波数では、容量最小でかろうじて再生が掛からない状態で何とか放送が聴けます。 単球なら良いのですが低周波1段を付けると、次段のグリッドに大きな低周波発振の電圧が掛かります。これでは音声出力より大きいので出力管が働きません。そこで大きな容量のコンデンサーを出力管のグリッドに入れます。 尚、配線図には書いてありませんがA,B電池の消耗を監視するために電圧指示用ラジケーターが入れてあります。 |
裏 側
使用感:このラジオは周波数特性など問題外であります。
<2004.10.23>