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端切れ板で試作した箱に鉱石風のラジオを作っていた方が居てものはついでに、と似たような箱を作って戴きました。
戴いたこの箱に見合ったラジオをといろいろ考えましたが、結局これという名案が浮かばず少し変わった球のラジオを入れることにしました。 |
◇ついでにと製作した箱◇
コンパクトな古めかしい箱、天板も開きます。
この変わった球というのは“UZ-109C”という球でフィラメント電圧が1.1Vの109Aを2本入れた双3極管です。
これは“UZ-30MC”と同じ陸軍の無線機に使われた球ですが、30MCより生産量が少なくあまり出回りませんでした。横浜旧軍無線通信資料館”によるとこの109Cは「小型無線機甲.六六号B型通信機」に使われています。 |
◇UZ-109c◇
直熱管の双3極管です。この球を使用
箱は端切れを用いたということで非常にコンパクトです。入る部品も限定されてきますので考えた回路は感度も考慮した超再生式としました。一言に超再生といっても超再生ラジオにはいろいろな解説があります。
その中には、再生を掛けバリコンを回してピーという発振音のするところに合わせます。このピーという発振音の中に放送が聞こえているのですが、ピーという音が邪魔をして聞き取れない状態です。 この位置で再生バリコンを回し再生の容量を減らしてピーという発信音を消します。このとき強い電波なら放送が聞こえますが、弱い電波だと再生音を消したとき放送も消えてしまいます。 再生音を消すと聞こえなくなる弱い電波の場合、再生を消さずにピーという音のみを消してやれば普通の再生式では聞こえない弱い電波の放送が聞こえるようになります。というのが超再生ラジオとなります。 |
◇超再生ラジオの使用例“6号無線機”◇
これは30MCを使用しています。
◇6号無線機のコイル等◇
再生音を消す方法として検波管の電源に低周波の電圧を重ねて加えることで対処が出来ます。
この打ち消す低周波の発振は検波管に行わせる自励式と別の発振管を使う方法があり、発振周波数は中波では約10KHz程度となります。 超再生ラジオの使用例として陸軍の“6号無線機”の受信部が自励の超再生となっており30MCを使用した単球トランシーバーです。周波数は25-45MHzでこの発振コイルなどのデータを下記に載せておきます。 “横浜旧軍無線通信資料館”によると「操縦訓練無線機、受信機」が他励の超再生で周波数は30-60MHzとのことです。 |
![]() 6号無線機のコイル |
◇超再生ラジオの問題点◇
超再生ラジオの記事によると「単球でも3-4球に匹敵する感度」(初歩のラジオ研究、杉本哲)と書かれていますが、私が作ったラジオはとてもそれだけの感度はありません。
それでも再生回路では聞こえない放送が超再生では何とか聞こえますから、これが超再生と思っております。 低周波発振用のコイルは1次、2次とも約50mHですが空芯、EIのダストコア使用、棒のダストコアといろいろな物に巻いて実験しました。 いろいろ試した結果、発振が強すぎると放送が入らず、弱いと再生式と大差無しでした。この中で上手く働いてくれたのが棒のダストコアであり、これに0.2mmのホルマル線を各900t巻いたコイルがベストとうい結果になりました。 |
![]() いろいろ試した低周波発振用のコア |
再生の強さはコイルのタップの位置で決まりますが、強すぎても弱すぎても駄目でした。また普通の再生式ではアンテナ入力を大きくすれば音量も大きくなりますが、超再生ではアンテナをつけても付けなくても音量は殆ど同じです。
そして検波管に掛かっている約10KHzの信号は低周波トランスを通り次段のG1に加わってラジオの音量を下げます。ここにはバイパスコンを入れるのですが、容量を大きくするとラジオの音量が下がり音質も悪くなるため適度のもので調整を要します。 |
◇回 路 図◇
アンテナコイルは下敷きをカットして作りました。
製作にあたりアンテナコイルはプラスチック製の下敷をカットして作りました。このコイルを測定してみたところ1.5MHzでのQ=180となりました。
低周波発振用のコイルは先に記述しましたが、小型の空芯では発振が弱く、EIのダストコア使用では強すぎでした。棒のコアに最初は0.1mmを巻きましたがこれでは発振が弱く0.2mm巻きのコイルが適当でした。 |
◇正 面◇
矢印のノブを使用しました。
このように発振が弱いと普通の再生式と比べても再生が掛かる再生バリコンの容量が殆ど変わりません。発振が強すぎると再生が全く掛からず放送も聞こえません。何とかラジオを超再生状態にするにはインダクタンスが約50mHの適当なコイルを作ることが重要といえます。 |
◇内 部 横◇
<2010.10.27>