◇連続可変帯域のIFTを使ったラジオ◇

 今まで使わなかった球を活用しようと並べました。
 高周波増幅に6HR6/19HR6(6.3V/0.45A 19V/150mA Gm8500)で、セミバリミュー、主にAM、AM/FMラジオのIF用となっていてGmが6BA6の2倍以上あります。
 また、ヒーター電力も大きく6AQ5と同じです。Gmが大きいので非同調高周波増幅にもあいます。


◇使用した真空管◇

普段あまり使わない真空管で5球スーパーを組み立てます。


 混合に6AB7/12AB7、これはFM用の6SB7Yを9ピンのMTにしたような球で、6BE6より一回り大きな球です。
 中間増幅には6HR6/19HR6を使い、低周波増幅には低音補強を設けたので損失を補うため2段増幅としました。
 低周波増幅は12AU7では馬力不足、しかし12AX7だと大きすぎです。となると12AT7、6AQ8ということになりますが、ヒーターは直列に繋ぐ計画ですからヒーターの 電流のアンバランス、電力不足が生じます。


◇回 路 図◇


 トランスにヒーター回路の余裕があるのなら6AQ8等でも良いですが、上記の問題はトランスに1回路を巻き足してTVから 抜き取った300mAシリーズの9AQ8を使うことにしました。
 電力増幅には7965(50V/0.15A 130V/0.1A -11V RL:1.1K OP4.5W)の9T9の球です。(9T9は足は12AX7と同じで球の外径がGT並に太くなります。)
 7695は、プレートに0.1Aも流れるのでOPTの巻き線抵抗が100Ωなら10Vの電圧降下があり、グリッドバイアスの11Vと合わせてB電圧は150V必要となります。


◇正   面◇


 組み立てには余りものアルミ板の組み合わせで、IFTは組み立て後にスターのA30を頂いたので急遽変更となりました。
 このIFTは連続可変帯域で通過する側波帯を1.5KHz〜15kHzまでの範囲で任意に調整できます。その他に中間増幅2段用としてA31というセッティングの難しいIFTがありました。
 通常のHiFi用IFTはスイッチで電気的に2、3段と結合度を変えるものでした。


◇STAR A30◇


◇取 付 例◇


ワイヤーはペンチ等で締め付けます。


<2022.09.23>