近年の電子機器は昭和の貧しい時代に育った私にとって考えられないほど小型で高性能になりました。
私が過ごしてきた時代は真空管といわれるデバイスが活躍していた時代で、真空管と共に過ぎて来たような気もします。故に真空管といわれるデバイスは容姿共々魅力的であり、最近の機器には見られない独特なものがあります。 定年を迎えた今日、学生時代に道端にころがっているラジオから12Aなど部品を持って来ては色々と作ったり壊したりしたことを懐かしく想いつつ色々試作をして楽しんでおります。 此処では、自作したアンプやラジオなど取り上げることにしました。 なおこのHPは、田舎の風景と管球ラジオの管理人さんのご厚意で作成しております。心から感謝しております。 またこれらのラジオの製作記は過去にA.W.Cに報告したものが殆どですが、お立ち寄りいただければ光栄です。 |
構成は大きく分けて下記の3種あります。
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ストリップ型ラジオ 球を前面に並べて配置した構成
箱入り娘型 球の保護そして仕舞っておく時に積み重ねられる
前面パネル型 箱入り娘型と同じで中が見えず、積み重ねも不可。
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上記3種の構成でも一番苦労するのがダイアル機構です。一番良いのは周波数カウンターとギア付きバリコンの組み合わせでしょう。
安く、軽くそして小型に作るにはトランスレスが適していますが、この場合一番の問題は感電です。 箱入り娘型では、つまみの止めネジが完全につまみの中に入るようにする事、出来ればローレット型を使用してシャーシに止めるネジの絶縁を施す。ダイアルエスカッションが金属の場合はシャーシと接触しないことに気をつけます。 ストリップ型では、電灯線のアース側がシャーシになるように細工をします。 この細工はエーコンラジオの説明を見て下さい。 完全トランスレスで倍電圧整流をする場合は必ず半波倍電圧にします。両波倍電圧は、球のカソードに無理な電圧が掛かりますから電源の極性を変えてもシャーシにDC電圧が出ますので大変危険です。 第2の問題は直列につないだヒーター電圧の合計が100Vにならない場合、抵抗を使うと発熱が大きく狭い場所には入れられません。 もしヒーター電圧の合計が70Vの時はシリコンダイオードをヒーターがシャーシに対して+になる方向に直列に入れます。もしヒーター電圧の合計が60Vならシリコンダイオードに抵抗を追加します。そして60V以下の場合はコンデンサーを使います。 この方法は昔から使われていましたが、電源周波数が50HZと60HZではコンデンサー容量が変わります。私のラジオに記入してある値は60HZ用の容量です。 ヒーター電圧の合計が50Vの時、直列に入れたコンデンサーには100×100−50×50の平方根86.6Vの電圧が掛かりますから、DCでは無くAC86.6V以上の耐圧のコンデンサーが必要です。そして普通の電解コンデンサーは使えません。電圧降下用にコンデンサーを使うと発熱が無いのが長所ですが、計算どおりの容量のコンデンサーはなかなか入手出来ないのが欠点です。これは何個か並列に使用して定格値にするとよいでしょう。 |
国産独自の真空管や軍用球などの解説等
1.国産独自の球の規格 2.国産軍用球の規格 3.国産球の製作所 4.電圧を変えた場合の出力管の動作例の計算 5.球の負荷抵抗 6.中波の超再生ラジオメモ 7.ガス入り整流管 8.T型の球 9.MG管 10.3YP1A,80K,80BK 11.5V3A 12.ヒーターが半分でも働く球 13.6L6 |
トランスレス5球スーパーの故障診断
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ラジオと実験の記事から
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直接結合型の球
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バンドスプレッド付きバリコンを使ったラジオ
簡易gm測定器の製作
終着駅のアンプ(マルチバルブアンプ)の製作 出力管試験器の製作 私の自作アンプ展示 |
◎モノラル・アンプ
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最終更新日:2022.09.23 原作者:津田 孝夫
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製作・構成・管理:E.Suzuki
公開日:2004.09.10 |